これまで亀田郷の基幹水利施設であった、親松排水機場は約40年経過、設備の老朽化が進み、ポンプの異常停止や維持管理費の増大等問題が多く、今後の排水機能の維持が難しい状況となっておりました。これを受け、平成14年度より国営かんがい排水事業亀田郷地区により、これまでの排水機場の隣接地に新しい排水機場「新・親松排水機場」を建設、去る3月22日通水式を行いました。
 通水式には、国・県・市・工事関係者ら約60人が出席、北陸農政局の河野俊正整備部長は挨拶で「この親松排水機場完成が、生産性の高い農業と活力ある農業農村の実現ならびに住宅地の浸水防止など地域の発展に大きく寄与すると期待するものである」と述べられました。
 続いて篠田昭新潟市長、石川佳市新潟県農地部長ら来賓方から祝辞をいただき、亀田郷排水対策協議会会長でもある篠田市長は「田園型政令指定都市を実現する為の基礎となり、この地域の安心・安全な暮らしが強化されるということは大変に喜ばしい」と述べられました。
 スイッチオンのかけ声と共にポンプが始動、拍手と万歳で新しい排水機場の通水を祝いました。
 事業は平成20年度内に、旧親松排水機場を取り壊し完了する予定です。
 近年は異常気象、前線の停滞により局地的な集中豪雨が多数発生しており、日本の年間降雨量は年ごとの変動が大きく、気候変化の予測として日本のほとんどの地域で今後降水量が増加するとされています。また近年の排水を取り巻く環境は、都市化の進展による流出量の増大、保水・遊水機能の低下、これらの諸条件が複合的に作用して排水不良を生じています。これらの農用地及び農業用施設のみならす、亀田郷全体の災害発生を未然に防止するためにも、高度な排水対策は欠かせません。
 新・排水機場始動は農業経営の安定のみならす、亀田郷の豊かな田園環境を未来に継げていけるものと思います。

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