どじょう事情

亀田郷のドジョウは映画「芦沼」にも出てくるように戦時中はドジョウ列車を仕立てるほどの産地でした。ドジョウは「泥鰌」と書くとおり泥と水、亀田郷とは因縁浅からぬ仲と言ったところでしょうか。童謡「ドングリころころ」や「どじょっ子フナっ子」に出てくるドジョウについての少し考えてみましょう。
ドジョウは、コイ目ドジョウ科ドジョウ属に属し、

学 名 Misgurnus anguillicaudatus
英語名 Loach(Oriental weatherfish)

日本産のドジョウは5属2〜3種の亜種が知られています。中には長岡市近郊で最初に見つけられた「ホトケドジョウ」(学名Lefua echigonia)名前に「越後」とついた絶滅危惧種もいます。


泥鰌の習性は
1. 泥の多い場所を好む
2. 神経質、環境の変化に敏感
3. 水底に棲む、泥にもぐる、止水を好む
4. 活動の時期は、4月から10月(水温15〜30℃、適温25〜27℃)
5. 餌はワムシ、ミジンコ、赤虫
6. 生息域は日本全国、北はロシア極東地域南は東南アジアまでの水田、水路、池沼、河川の緩い流れの場所などです。

 高度成長と共に用水路や排水路が護岸に整備され、乾田化が進み生産性の高い圃場が完成し、湛水の被害もなくなりました。人間には住み安い環境となりましたが、ドジョウに取っては住みにくい環境となりました。ドジョウの中にも絶滅危惧種に何種類か指定されているものもいます。
 自然豊かな田園環境を守り整備していくことは、動植物の生息環境を守り、ついては人間の生活そのものを守っていくことになると思います。今年度から幹線用排水路の草刈りが始まります。このような取り組みから徐々に維持管理を進め、自然環境を守りながら次の世代に渡していければよいと思います。 

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